【富山】患者の半数が県外から来る「痛み緩和外来」-神谷和男・高岡整志会病院麻酔科・痛み緩和診療部長に聞く◆Vol.1

2020年04月10日
筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症
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連載の1回目、富山県高岡市にある医療法人社団整志会沢田記念高岡整志会病院の
「痛み緩和外来」には、線維筋痛症の患者さんも多く来院されているようです。


【富山】患者の半数が県外から来る「痛み緩和外来」
 神谷和男・高岡整志会病院麻酔科・痛み緩和診療部長に聞く◆Vol.1

2020年4月10日 m3.com地域版
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/740535/?category=news

高岡市にある医療法人社団整志会沢田記念高岡整志会病院では、
患者の痛みを少しでも和らげるため2015年に「痛み緩和外来」を設立した。
治療に当たるのは、ペインクリニックに長く携わってきた神谷和男氏。
目には見えない痛みと向き合い、患者の苦痛を癒やしている。
県外にも広くその名が知られ、遠方から訪れる患者も多い。
今回は、痛み緩和外来が始まった経緯や背景、対象疾患などについて、話を聞いた。
(2020年2月7日インタビュー、計2回連載の1回目)


――痛み緩和外来を始めた経緯を教えてください。

痛み緩和外来は、私がこの病院に赴任してきた2015年の7月に始まりました。
慢性痛の治療は、時間がかかる割に単価が安く、
開業医が個人的にやるとどうしても赤字になってしまいます。
痛み緩和外来が始まる前に、院長に「私の外来は、赤字が出てしまうかもしれません」とお伝えしました。
しかし院長は、「そんなことは気にしなくて良い。痛みに苦しむ患者さんを治してほしい」と言ってくれました。

院長の力強い後押しがあって無事設立された痛み緩和外来ですが、当初は閑古鳥が鳴く状態でした。
そこから徐々に患者さんが増えて、週1日、木曜だけの診察では対応しきれなくなり、
現在は木曜に加え、隔週で金曜も診療しています。

診療は患者さん1人に対して20分の枠を作っています。
「どうしても診てほしい」という患者さんがいる場合は枠を追加することもありますが、
基本的には木曜は最大12人、金曜は8人です。
患者さんの話を聞いて触診や手技、注射などの治療をしていると、少なくとも20分はかかりますね。
全身への注射が必要な患者さんの場合は、1回の治療に40分以上かかることもあります。
時間をかけて患者さんと向き合って治療を進めていくので、今の人数が精一杯です。


――神谷先生が痛みの治療を専門としたきっかけは何だったのでしょうか。

私は1988年に医者になって以来、県立中央病院に長く在籍していましたが、
当時の上司が、ペインクリニック専門医の資格を比較的早く取得していました。
その上司の治療を間近で教えていただいたのが、痛みの治療に携わるようになったきっかけです。

印象的だったのが、50代くらいの男性が腹痛に苦しむ母親を連れて診察に来たときのことです。
その患者さんは何軒か病院をまわって精神科に行くように言われたそうですが、
患者さんの息子さんは精神疾患ではないと信じて県立中央病院にやってきました。
上司は患者さんから詳しく話を聞き、「横になると痛くないけど、起き上がると痛い」
という患者さんの訴えや手術歴などから「腹壁瘢痕ヘルニア」と診断。
手術により患者さんは無事痛みから解放されました。

母親に寄り添い続けた息子さんはもちろんですが、患者さんの「痛い」という言葉を信じて向き合った
上司の姿勢に感銘を受けました。
私も真摯にペインクリニックの治療を行おうと感じた出来事です。
こうして医者になって5~6年目くらいから、少しずつペインクリニックの治療を始めていきました。


――こちらの痛み緩和外来の対象疾患や患者さんの年代を教えてください。

以前勤めていた県立中央病院のペインクリニックでは帯状疱疹後神経痛が多かったのですが、
高岡整志会病院は脊椎や人工膝関節の手術がメインの病院なので、
痛み緩和外来に来られる患者さんも脊椎疾患の方が多くなっています。
手術前から手術後までも含めて、痛みのケアを行います。
脊椎疾患の患者さんは高齢の方がほとんどです。

その次に多いのが、線維筋痛症です。ここ2カ月で11人の患者さんが来られました。
統計学的には50代以上の女性がなりやすいと言われている線維筋痛症ですが、
当院に来られるのは30~40代の比較的若い女性が多いです。
中には中学生の女の子や、男性の患者さんもおられます。11人中2人は男性です。


――患者さんはどのような地域から来られますか。

富山県内はもちろん、県外から来られる患者さんも多く、
新潟県、福井県、遠くだと沖縄から来られる患者さんもいます。
線維筋痛症の患者さんも県外から来られる方が多く、直近だと新潟県や大阪府から来られました。
当院は整形外科専門病院であり、年間1400件の手術を施行しています。
患者さんの痛みをいち早くとるべく、スピードを重視して治療を進めています。
ヘルニアで手術するのに2~3カ月待たなければいけない病院も多いと聞きます。
その間、患者さんは痛みに苦しみ続けることになります。
当院は診察に来られたら即日で画像診断を行い、手術日まで決定するため、
遠方からも患者さんが集まっています。


――地域で線維筋痛症を治療できる医療機関はありますか。

線維筋痛症の患者さんも県外から来られる方が多いです。
富山県は比較的診てもらえる病院が多く、私以外にも何人か線維筋痛症を診察している先生がいます。
しかし地域によっては、県内で診察してもらえないことも多くあると聞きます。
線維筋痛症の学会の診療ネットワークで県ごとに診察してもらえる病院を公表していますが、
実際には診てもらえないこともあり、
いくつも病院を転々とした後に当院にたどり着く患者さんもおられます。
富山の線維筋痛症患者の会には、県外の方から「診てくれる病院を教えてほしい」
という問い合わせがよく入るそうです。


◆神谷 和男(かみたに・かずお)氏
1988年富山医科薬科大学(現富山大学)医学部を卒業し、医師免許取得。
富山県立中央病院に勤務し、ペインクリニックを学ぶ。
2015年7月より医療法人社団整志会沢田記念高岡整志会病院に赴任。
痛み緩和外来を設立し、現在に至る。
日本麻酔科学会専門医、日本ペインクリニック学会専門医。

【取材・文・撮影=坂田汐里】
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のぞみ
この記事を書いた人: のぞみ
<発症原因>
中学時にいたずらによる椅子引きで
尾骨を骨折する
原因不明の多彩な症状が現れ
寝たきり車椅子生活となる
ドクターショッピングを重ね
脳脊髄液減少症だと
診断確定したのは発症から10年後

<診断・検査・治療病院>
国際医療福祉大学熱海病院

<検査結果>
画像診断より
腰椎から複数の髄液ダダ漏れ
脳下垂・硬膜肥厚・静脈拡張
髄圧一桁・残存率一桁の所見あり
脳脊髄液減少症と診断確定

<再検査>
先進医療が実施され再検査の結果
胸椎からの髄液漏れ有り
診断基準に該当
脳脊髄液(漏出症)と診断確定

<病歴20年・治療後10年・男性>
ブラッドパッチ療法2回
アートセレブ(人工髄液)髄注1回

<治療経過>
発症から20年、治療から10年経過
診断前後の7年間は介助が必要な
寝たきり車椅子生活となりましたが
治療+自己流リハビリを重ねて
多彩な症状は消失しましたが
僅かな頭痛・倦怠感の残存症状があり
共存しながらも社会復帰に至りました
全完治まであと一歩です
新ガイドライン策定news(2018年12月~) (4)
ブラッドパッチ療法保険適用決定(2016年) (3)
┗  ブラッドパッチ療法保険適用 (2)
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筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症 (42)
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腰痛(慢性痛) (2)
神経障害性疼痛 (7)
複合性局所疼痛症候群(CRPS) (2)
神経疾患(脊磁計) (1)
脊髄刺激療法(SCS) (2)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS) (1)
強直性脊椎炎(AS) (10)
筋萎縮性側索硬化症(ALS) (3)
椎間板ヘルニア (1)
パーキンソン病 (3)
認知症・認知障害・アルツハイマー病 (8)
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