衝撃や振動による脳への障害、高次脳機能障害とPTSDの関連性~軽度外傷性脳損傷という病気をご存知ですか?①

2020年06月24日
軽度外傷性脳損傷
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軽度外傷性脳損傷は後々、高次脳機能障害やPTSDの原因となる可能性があるという
ニュースです。


衝撃や振動による脳への障害、高次脳機能障害とPTSDの関連性
~軽度外傷性脳損傷という病気をご存知ですか?①


2020.01.26障害者ドットコムニュース (風刺記事) (プレスリリース) (ブログ)
https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=1611

「軽度外傷性脳損傷」という傷病名をご存知でしょうか?あまり日本では知られていない傷病名ですが、
後々、高次脳機能障害やPTSDの原因となる可能性があるということが分かってきました。
日本の場合、地震などの自然災害が多いため、誰もがPTSDになる可能性があります。
簡単ながら紹介させて頂きます。


高次脳機能障害とは?

ケガや病気により、脳に損傷を負う事で記憶障害、注意障害、遂行機能障害が出ることがあります。
これらの症状により、日常の生活、社会生活に支障のある状態、これが「高次脳機能障害」です。
障害者手帳の区分は、身体障害ではなく精神障害に分類されます。

高次脳機能障害になる原因は交通事故のほか、滑落事故、暴力、乳児の揺さぶり、
スポーツによる怪我、爆発などによる爆風被害など、多岐にわたります。
最近の研究で物理的な衝撃ではなく、目に見えない衝撃波が高次脳機能障害と
PTSDに影響を及ぼしている可能性が指摘されています。


あまり日本では知られていない軽度外傷性脳損傷

高次脳機能障害とまで重症と判断されなくても、軽度外傷性脳損傷になっているケースもあります。
いくつかのケースを挙げます。

アメリカの疾病対策センター(CDC)の連邦議会への報告のなかで
「アメリカの人口の約2%が軽度外傷性脳損傷である」としています。
アメリカでの研究によると、野球選手の頭部へのデッドボール、
アイスホッケー選手やアメリカンフットボール選手の試合中での衝突が、
軽度外傷性脳損傷を引き起こしていることがわかりました。

日本では知られていませんが、軽度外傷性脳損傷(Mild Trau-matic Brain Injury=MTBI)は
ありふれた病気です。


軽度外傷性脳損傷はどのような病気なのか?

WHO(世界保健機構)は軽度外傷性脳損傷を
「物理的に外部から力が加わることで発生する急性の脳損傷」と定義しています。
また「最大の要因は交通事故である」と見られています。
「頭に物がぶつかる」「急に頭が動かされる、もしくは急に動きが止まる」など頭を揺さぶられると、
脳の神経細胞(ニューロン)の軸索(神経細胞の情報を送り出す突起)が損傷して
外傷性脳損傷(TBI)を発症することがあります。
また、MRI検査で異常が見つかりにくい病気であることも、この病気の特徴です。

軽度外傷性脳損傷は、単に「むち打ち」と診断されやすいです。
仮に軽度外傷性脳損傷と判明しても病名に軽度と付いているために「軽傷だ」と誤解されやすいのですが、
これは診断を受けた時の「受傷時の意識障害が軽度である」という意味です。
特徴的な症状は受傷後すぐには現れず、早くて数時間後、長いと数週間後に現れることがあります。
そのため、診断が難しい病気でもあるのです。

また、動物実験では、脳の神経細胞(ニューロン)の軸索は
神経細胞の情報を送り出す突起)衝撃を受けた瞬間ではなく、
ゆっくりと時間をかけて断裂することがわかっています。
そのため、本人も気付きにくい病気なのです。
日本では認知度が低いため、さまざまな症状が現れても気付かずに
高次脳機能障害やPTSDに発展する可能性もあるのです。


衝撃波による脳機能障害の怖さ

一般に爆発による怪我と言われたら何が思い浮かぶでしょうか?
ニュースで流れる外国での爆弾テロ、紛争地帯での爆発、工場が爆発したなどを思い浮かぶ人が多いでしょう。
しかし、爆発が起きると同時に衝撃波が発生して、それが人体に重大な影響を及ぼすことが、
最近の研究で徐々に分かってきたのです。
衝撃波は爆発だけで起きるわけではありません。
交通事故などの衝撃でも、音速(約時速0.34㎞)を超えた衝撃波が発生します。
日本での高次脳機能障害は、この交通事故の衝撃により引き起こされる事例が、ほとんどです。
交通事故といっても、自動車での事故に限らず、自転車で壁にぶつかる、
転倒したりするなどの衝撃でも起こりえます。

衝撃波は、軽度外傷性脳損傷(MTBI)を引き起こす可能性があり、
脳の機能を低下させ、認知能力や記憶能力、運動能力などに悪影響を与えることが分かってきました。
また健忘症や不安障害といった心的外傷後ストレス障害(PTSD)に似た症状が現れることも判明しています。
軽度外傷性脳損傷(MTBI)は外から見ても発症が分からないため、
しばしば心のダメージであるPTSDと混同されることが多く、対処が遅れるケースが多発しているのです。


事故や自然災害でも起きうるPTSD

PTSDと聞くと、コラムを読んでいる方の多くは、ニュースや映画などで
初めてPTSDという言葉を知ったという方も多いのではないでしょうか?
アカデミー賞を受賞した「アメリカンスナイパー」のように、
帰還兵のPTSDを扱った映画は多くあります。
では、日本の場合はPTSDは起こりづらいのでしょうか?

冒頭のように日本は自然災害が非常に多いです。
ここ最近、毎年のように自然災害が起こる日本では、PTSDに誰でもなりやすい環境とも言えます。
自然災害を体験した、交通事故を目撃したなど、日常にも危険は潜んでいます。
次のコラムではTBIとPTSD両方の視点から、事故や災害に遭ったときに起きる振動や衝撃波が、
身体や精神にどれだけ影響があるかを紹介したいと思います。

次の記事:衝撃や振動による脳への障害、高次脳機能障害とPTSDの関連性
 ~軽度外傷性脳損傷という病気をご存知ですか?②



参考文献
【PLOS ONE】
https://journals.plos.org/plosone/

【NHK健康chこれって高次脳機能障害?】
https://www.nhk.or.jp/kenko/

【国立障害者リハビリテーションセンター高次脳機能障害情報・支援センター 高次脳機能障害を理解する】
http://www.rehab.go.jp/brain_fukyu/

【全日本民医連 けんこう教室 軽度外傷性脳損傷 誰でも起こりうる身近な病気 MRIに現れず、症状は多岐にわたる】
https://www.min-iren.gr.jp/

【国立大学法人 東京農工大学】
https://www.tuat.ac.jp/
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のぞみ
この記事を書いた人: のぞみ
<発症原因>
中学時にいたずらによる椅子引きで
尾骨を骨折する
原因不明の多彩な症状が現れ
寝たきり車椅子生活となる
ドクターショッピングを重ね
脳脊髄液減少症だと
診断確定したのは発症から10年後

<診断・検査・治療病院>
国際医療福祉大学熱海病院

<検査結果>
画像診断より
腰椎から複数の髄液ダダ漏れ
脳下垂・硬膜肥厚・静脈拡張
髄圧一桁・残存率一桁の所見あり
脳脊髄液減少症と診断確定

<再検査>
先進医療が実施され再検査の結果
胸椎からの髄液漏れ有り
診断基準に該当
脳脊髄液(漏出症)と診断確定

<病歴20年・治療後10年・男性>
ブラッドパッチ療法2回
アートセレブ(人工髄液)髄注1回

<治療経過>
発症から20年、治療から10年経過
診断前後の7年間は介助が必要な
寝たきり車椅子生活となりましたが
治療+自己流リハビリを重ねて
多彩な症状は消失しましたが
僅かな頭痛・倦怠感の残存症状があり
共存しながらも社会復帰に至りました
全完治まであと一歩です
新ガイドライン策定news(2018年12月~) (4)
ブラッドパッチ療法保険適用決定(2016年) (3)
┗  ブラッドパッチ療法保険適用 (2)
先進医療実施 診断基準(2012年) (1)
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┗  頭部抜け毛・白髪・皮膚乾燥 (1)
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動悸・手の振るえ(振戦)チック症状  (2)
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微熱・悪寒・高熱 (1)
冷え性・体温調節機能・汗腺機能 (6)
疲労・倦怠感・易疲労 (5)
脳疲労・ブレインフォグ (9)
睡眠障害 (9)
睡眠相後退(前進)症候群 (1)
不眠・過眠・ナルコレプシー(オレキシン) (9)
むずむず脚症候群 (1)
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光過敏・複視・霧視・残像・視力低下 (2)
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目の不調は脳が原因 (12)
┣  眼瞼・顔面けいれん (1)
┣  眼球使用困難症 (2)
┣  中枢性羞明 (3)
┗  アーレン症候群 (2)
聴覚過敏・車酔いとめまい (1)
耳鳴り (4)
耳菅開放症 (2)
外リンパ瘻 (2)
メニエール病 「中耳加圧治療」 (2)
APD・聴覚情報処理障害 (1)
鼻詰まり (1)
味覚 (1)
嚥下障害 (1)
非歯原性歯痛 (1)
口内炎・ヘルペス・口角炎・味覚障害 (2)
歯肉炎・親知らず抜歯・ドライマウス (1)
顔のしびれ (1)
顎関節症・三叉神経痛・噛み締め (2)
慢性上咽頭炎・EAT(上咽頭擦過療法) (2)
咽頭痛・異物感・息苦しさ・期外収縮不整脈 (1)
リンパ扁桃腺の腫れ・下顎と首のしこり (1)
長引く咳・むせる咳・咳喘息との関連 (2)
甲状腺機能亢進症(別名バセドウ病) (1)
帯状疱疹 (1)
座位・起立・労作不耐・末梢神経障害 (1)
胸郭出口症候群 (3)
梨状筋症候群 (2)
頚椎症・ストレートネック (1)
肩・肩甲骨・背中・手足の痛み (4)
トゥレット症候群と不随意運動 (1)
血糖値上昇 (2)
反応性低血糖症 (1)
副腎疲労/副腎疲労症候群 (1)
IgG抗体検査に関する注意喚起 (1)
胃痛・胃液逆流・下痢 (1)
機能性ディスペプシア (2)
過敏性腸症候群(IBS) (2)
潰瘍性大腸炎(UC) (3)
頻尿・膀胱炎 (3)
┣  ED症状 (1)
┗  女性化乳房症(男性) (1)
無痛分娩・帝王切開(硬膜外麻酔) (4)
┣  月経前不快気分障害「PMDD」 (1)
┣  PTSDと腸内細菌 (1)
┗  HPVワクチン (1)
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高次脳機能障害 (6)
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筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症 (42)
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腰痛(慢性痛) (2)
神経障害性疼痛 (7)
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神経疾患(脊磁計) (1)
脊髄刺激療法(SCS) (2)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS) (1)
強直性脊椎炎(AS) (10)
筋萎縮性側索硬化症(ALS) (3)
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認知症・認知障害・アルツハイマー病 (8)
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