うつ病と糖尿病は合併しやすい

2019年01月04日
うつ病・抑うつ状態
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糖尿病とうつ病の関わりについてのニュースがありました。


うつ病と糖尿病は合併しやすい

2019/01/ healthクリック
https://www.health.ne.jp/library/detail?slug=hcl_5000_w5000872

糖尿病患者さんがうつ病も持っていると、どちらの病気も悪化しやすいと言われています。

こころの病気と生活習慣病はどのように関わっているのでしょうか。

東京女子医科大学東医療センターの大坪天平先生が

第39回荒川糖尿病セミナーで講演した内容を紹介します。


こころの病気と生活習慣病は関わりが深い

こころの病気と言われるうつ病は、さまざまな体の病気に関わっています。

うつ病と体の病気も持っている患者さんは、うつ病が体の病気を悪化させ、

体の病気がうつ病を悪化させるという相互作用が問題になっています。

東京女子医科大学東医療センター精神科部長・臨床教授の大坪天平先生は、

糖尿病とうつ病との関わり合いを検討した研究成果について、

2018年6月に開催された第39回荒川糖尿病セミナーの講演で解説しました

(同セミナーの講演内容をもとに本記事を作成しました)。


うつ病で食生活などライフスタイルが変わることで糖尿病になりやすい

大坪先生によると、

うつ病によって食行動の変化や身体活動の減少などライフスタイルが変わりやすくなります。

一方で、糖尿病を改善するために食生活の習慣を変えざるを得ないことによる

ストレスや糖尿病の症状によって精神的な負担が大きくなります*1。

海外の研究報告では、うつ病をすでに発症した患者さんでは、

うつ病がない患者さんに比べて糖尿病が発症しやすいことや、

糖尿病患者さんでは健康な患者さんに比べて

うつ病を発症しやすいことがいわれています*2。


うつ病患者では血糖コントロールがよくない

糖尿病になると、

体内で血糖コントロールに関わるインスリンがうまくはたらかなくなり、

インスリン抵抗性があがります。

つまり、インスリンは十分な量が分泌されても、

本来の血糖コントロールに関わる作用を発揮できない状態
です。

うつ病と健康な人を対象に糖尿病診断の際に行われる

糖負荷試験の結果を比較した研究では、

うつ病患者さんのインスリンの分泌は十分なのに、

血糖値は高いという結果でした*3。

うつ病患者の治療前と治療後の経過を検討した研究では、

うつ病の治療に伴い抑うつが改善すると同時に、

インスリンに対する感受性が改善することや、血糖値も低下したとの報告*4、

またヘモグロビンA1cが低下するなど血糖コントロールが改善した報告もあります*5。

うつ病と糖尿病が関わることにより、体内で起こっている変化として以下が考えられます。


・不安やストレスを受けると、体内で視床下部-下垂体-副腎皮質系の機能が活発になって、
 反応性にコルチゾールというホルモンが多く分泌され、交感神経系の活性化が起こります。

・一方、インスリン感受性が弱くなり、インスリン抵抗性が起きます。

・また、うつ病や糖尿病のどちらの病気においても、
 体内で視床下部-下垂体-副腎皮質系、交感神経系の働きが乱れることで
 炎症免疫反応というものが起こり、フリーラジカルという物質が発生して
 神経細胞に悪い影響を及ぼす酸化ストレスが起こります。


うつ病の治療により生活習慣の改善や血糖コントロールが改善

うつ病と糖尿病を合併すると、それぞれの病気によって起こる体内の変化が

お互いに関わって悪循環が続くことにより、うつ病と糖尿病の悪化につながります(図)。


うつ病が改善することで生活習慣やライフスタイルが良いほうに向かい、

食事や運動など生活習慣が改善すると、糖尿病の改善につながることがあります。

大坪先生は、「うつ病が重症になるほど、糖尿病も重症になりやすいとの研究報告や*6、

うつ病治療により生活習慣が改善したとの研究報告もあります*7。

糖尿病患者を診るうえで、うつ病の有無に注意しましょう。

うつ病があった場合、

うつ病の治療にも注意することが糖尿病の改善にもつながります」としています。

*1:Diabetes Care 2004;27(9): 2154-60
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15333477
*2:Diabetes Care. 2012;35(5):1171-80
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Pan+A+et+al%3A+Doabetes+Care+2012
Diabetes Care 2001 ;24(6):1069-78
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Anderson+RJ+et+al.+Diabetes+Care+2001+%EF%BC%9B24(6)%EF%BC%9A1069-78
Diabetologia. 2010 ;53(12):2480-6
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Nouwen+A+et+al.+Diabetologia+2010+Dec%3B53(12)%3A2480-6
Diabetes Care 2008 ;31(12):2383-90
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Mezuk+B%2C+et+al.Diabetes+Care+2008+%EF%BC%9B31(12)%3A2383-90
*3:Am J Psychiatry. 1988;145(3):325-30
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Andrew+Winokur+et+al.+Am.+J.+Psychiatry+145%2C+No.3%2C+325-330%2C+1988
*4:本郷道夫,内海厚,糖尿病 2000;43 (1): 17-19
Metabolism 2000;49(10):1255-60
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=okamura+F%2C+et+al.Metabolism+2000%EF%BC%9B49%EF%BC%8810%EF%BC%89%EF%BC%9A1255-60
*5:Arch Gen Psychiatry. 2006;63(5):521-9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Lustman%2C+P.+J.+et+al.+%EF%BC%9AArch+Gen+Psychiatry+63%EF%BC%885%EF%BC%89%EF%BC%9A521%2C+2006
*6:J Gen Intern Med. 2005;20(5):460-6.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Gross%2C+R.+et+al.+%3A+J+Gen+Intern+Med+20(5)+%3A+460%2C+2005
*7:Psychopharmacol Bull. 1997;33(2):1261-4
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Goodnick%2C+P.+J.+et+al.+%3A+Psychopharmacol+Bull+33%EF%BC%882%EF%BC%89+%3A+261%2C+1997

監修:東京女子医科大学東医療センター精神科部長・臨床教授・大坪天平先生
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のぞみ
この記事を書いた人: のぞみ
<発症原因>
中学時にいたずらによる椅子引きで
尾骨を骨折する
原因不明の多彩な症状が現れ
寝たきり車椅子生活となる
ドクターショッピングを重ね
脳脊髄液減少症だと
診断確定したのは発症から10年後

<診断・検査・治療病院>
国際医療福祉大学熱海病院

<検査結果>
画像診断より
腰椎から複数の髄液ダダ漏れ
脳下垂・硬膜肥厚・静脈拡張
髄圧一桁・残存率一桁の所見あり
脳脊髄液減少症と診断確定

<再検査>
先進医療が実施され再検査の結果
胸椎からの髄液漏れ有り
診断基準に該当
脳脊髄液(漏出症)と診断確定

<病歴20年・治療後10年・男性>
ブラッドパッチ療法2回
アートセレブ(人工髄液)髄注1回

<治療経過>
発症から20年、治療から10年経過
診断前後の7年間は介助が必要な
寝たきり車椅子生活となりましたが
治療+自己流リハビリを重ねて
多彩な症状は消失しましたが
僅かな頭痛・倦怠感の残存症状があり
共存しながらも社会復帰に至りました
全完治まであと一歩です
新ガイドライン策定news(2018年12月~) (4)
ブラッドパッチ療法保険適用決定(2016年) (3)
┗  ブラッドパッチ療法保険適用 (2)
先進医療実施 診断基準(2012年) (1)
学校における脳脊髄液減少症(文部科学省) (1)
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睡眠相後退(前進)症候群 (1)
不眠・過眠・ナルコレプシー(オレキシン) (9)
むずむず脚症候群 (1)
高次脳・視空間認知力低下 (1)
めまい・吐き気・動悸 (4)
眼前暗黒感のめまい (1)
光過敏・複視・霧視・残像・視力低下 (2)
緑内障 (6)
加齢黄斑変性 (2)
目の不調は脳が原因 (12)
┣  眼瞼・顔面けいれん (1)
┣  眼球使用困難症 (2)
┣  中枢性羞明 (3)
┗  アーレン症候群 (2)
聴覚過敏・車酔いとめまい (1)
耳鳴り (4)
耳菅開放症 (2)
外リンパ瘻 (2)
メニエール病 「中耳加圧治療」 (2)
APD・聴覚情報処理障害 (1)
鼻詰まり (1)
味覚 (1)
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筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症 (42)
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神経障害性疼痛 (7)
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脊髄刺激療法(SCS) (2)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS) (1)
強直性脊椎炎(AS) (10)
筋萎縮性側索硬化症(ALS) (3)
椎間板ヘルニア (1)
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