CRPS(複合性局所疼痛症候群)という病気をご存知ですか?

2019年09月01日
複合性局所疼痛症候群(CRPS)
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原因不明の強い痛みは、CRPSという病気かもしれません。
CRPS(複合性局所疼痛症候群)に関するニュースです。


CRPSという病気をご存知ですか?
2019/08/30 ニコニコニュース
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5864285

[記事提供:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療(https://okuno-y-clinic.com)]

原因不明の強い痛みは、CRPSという病気かもしれません。
いったいどんな病気なんでしょう?

ある日、私が外来をしていたときのことです。
「次の方、どうぞ」と言って男性の患者さんを診察室に呼び入れました。

ところがその方が入ってくるなり「待合室にとても痛がっている人がいるから、
私の順番だけど、その人を先に診てあげてほしい」ということでした。

男性の患者さんに促されて入ってきたのは、60歳くらいの女性です。

「こうしてないと痛くて耐えられないんです」と言って、
左手を顔の高さまで持ち上げたままです。
反対の手で落ちないように支えています。
顔をしかめて今にもつらそうです。
なんでも2か月くらいずっとこの状態だとか。

患者さんに、「痛くなったきっかけは何でしたか?」と尋ねてみたところ、
「打撲しただけです」とのことです。

3か月ほど前に仕事中に物が落ちてきて、左手にぶつかったそうです。
2週間ほどしてから徐々に痛みが強くなってきて、
じっとしていても耐えられないくらいの痛みになったのだとか。

実はこの女性は近くの整形外科で働いている看護師さんでした。
ご自分の勤務先のドクターに最初に診てもらったそうですが、
どうして痛いのか理由がわからないと言われたそうです。

そうこうしているうちにも、痛みがどんどん強くなるため、
ほかの整形外科でMRIを撮影してみたものの「異常がない」という結果に。

左手が赤く腫れていてたため、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という、
皮下組織にばい菌が入った病気ではないかと言われたそうです。
ですが、抗生物質を2週間ほど飲んでも一向に良くなりません。
それで私の外来を受診しました。
特に手首や母指球、親指の指腹が痛いのだとか。

確かに右手と比べると左手は手首のあたりが少し腫れていました。
また熱を持っているような状態です。
さらに良く診てみると、左親指の指紋は薄くなり、消えかけています。
左手は触れるだけで痛いらしく、「腕を切り捨てて、別の腕と交換したいような感覚」だそうです。

さて、みなさんこの方の病気はなんというものでしょう?

この方の病気は「CRPS」とよばれるものです。
正式名称は、「複合性局所疼痛症候群(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)」と言います。

英語では「Complex Regional Pain Syndrome」頭文字を取ってCRPSです。
CRPSはいくつかの病的な性質を兼ね備えた、強い痛みの出る症候群です。

その性質とは次のようなものです。

1. 多くの場合、きっかけとなる外傷がある。
  外傷には、骨折、打撲、捻挫、手術、ギブス固定、神経損傷などがあります。

2. きっかけとなった外傷には不釣り合いな、非常に強い痛みが遷延する(長引く)。
  CRPSは数か月で治ればましなほうです。
  多くの場合は非常に強い痛みが数年もの長い期間にわたり続きます。

3. 痛みの性質は、じっとしていても痛い(自発痛)に加え、
  少し触れただけで痛みが走る(アロディニア)や、
  ぶつかったりすると耐えられない痛みがでる(痛覚過敏)などが挙げられます。

4. 痛み以外の症状も同時に現れることが特徴です。
  これには、皮膚の発赤(赤くなること)や蒼白(皮膚が真っ白になること)、
  皮膚の熱感や冷感、皮下組織の腫脹や皮膚の萎縮、
  関節の拘縮(固くなって動かなくなること)などが挙げられます。
  正反対の性質のものが含まれていますが、
  このように様々な症状が複合的に出ることが特徴です。

5. 4で述べた症状はすべて出るわけでなく、いくつかが組み合わさって出現します。
  また出現のパターンには個人差があります。
  さらには同じ人でも時期によって正反対の症状が出ることもあります
  (最初は熱を持っていたが、数か月して冷感が強くなるなど)

冒頭の患者さんの例ですと、まずきっかけとなった外傷(この場合は打撲)があり、
それに不釣り合いなほど強い痛みが出ています。
触れるだけで痛い(アロディニア)もあります。

さらに皮膚が熱く感じたり、見た目が赤くなったり、
また指紋が消えかけているというのは皮膚が萎縮しているサインです。
このようにいくつかの皮膚の変化を伴っているため、CRPSと判定できます。

一般的には、「けがをした後に尋常でない痛がり方をする状態が続いていたら」CRPSを疑うべきです。

CRPSは見過ごされてしまうこともままある病気です。

つまり、ほかの病気と勘違いされたり、たいしたことないのに騒いでいる、
などと片付けられてしまうことが多いのです。

冒頭の例でも「原因がわからない」とされたり、
「蜂窩織炎ではないか」と誤った診断をされてきたことが見受けられます。

そして診断が遅れれば遅れるほど、治療が遅くなり、
その結果として後遺症が残りやすくなります。

ですから、CRPSはすぐに診断をして、
積極的に痛みをとってあげなければならない疾患なのです。
そして関節が固まらないようにすることが重要です。

CRPSにかかる年齢は40-50代以上の方が多いです。

しかし注意が必要なのは、10代の子もこの病気になるということです。
このことは最近になって知られはじめ、注目されるようになったばかりですから、
お医者さんでも知らない人が多く、見落とされてしまうことも多々あります。

成人では腕や手に症状が出ることが多いですが、
10代の子の場合は足や膝に症状が出ることが多いです。

それでは、いったいこの病気の原因は何なのか?
何が起きているのか?については次回解説しましょう。

[記事提供:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療(https://okuno-y-clinic.com)]
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のぞみ
この記事を書いた人: のぞみ
<発症原因>
中学時にいたずらによる椅子引きで
尾骨を骨折する
原因不明の多彩な症状が現れ
寝たきり車椅子生活となる
ドクターショッピングを重ね
脳脊髄液減少症だと
診断確定したのは発症から10年後

<診断・検査・治療病院>
国際医療福祉大学熱海病院

<検査結果>
画像診断より
腰椎から複数の髄液ダダ漏れ
脳下垂・硬膜肥厚・静脈拡張
髄圧一桁・残存率一桁の所見あり
脳脊髄液減少症と診断確定

<再検査>
先進医療が実施され再検査の結果
胸椎からの髄液漏れ有り
診断基準に該当
脳脊髄液(漏出症)と診断確定

<病歴20年・治療後10年・男性>
ブラッドパッチ療法2回
アートセレブ(人工髄液)髄注1回

<治療経過>
発症から20年、治療から10年経過
診断前後の7年間は介助が必要な
寝たきり車椅子生活となりましたが
治療+自己流リハビリを重ねて
多彩な症状は消失しましたが
僅かな頭痛・倦怠感の残存症状があり
共存しながらも社会復帰に至りました
全完治まであと一歩です
新ガイドライン策定news(2018年12月~) (4)
ブラッドパッチ療法保険適用決定(2016年) (3)
┗  ブラッドパッチ療法保険適用 (2)
先進医療実施 診断基準(2012年) (1)
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不眠・過眠・ナルコレプシー(オレキシン) (9)
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光過敏・複視・霧視・残像・視力低下 (2)
緑内障 (6)
加齢黄斑変性 (2)
目の不調は脳が原因 (12)
┣  眼瞼・顔面けいれん (1)
┣  眼球使用困難症 (2)
┣  中枢性羞明 (3)
┗  アーレン症候群 (2)
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耳菅開放症 (2)
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APD・聴覚情報処理障害 (1)
鼻詰まり (1)
味覚 (1)
嚥下障害 (1)
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外傷性脳損傷 (4)
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筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症 (42)
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