抗めまい薬の効かないめまいはどうしたらいい? 受診は必要?

2020年02月02日
めまい・吐き気・動悸
018RED1124_TP_V4.jpg

一言でめまいと言っても、その種類はさまざまです。
そのすべてに抗めまい薬が有効なのだろうか?というニュースです。


抗めまい薬の効かないめまいはどうしたらいい? 受診は必要?
2018/12/11 medicaldoc 
https://medicaldoc.jp/column/201811p0026/

一言でめまいと言っても、体が浮き上がるような感覚や、世界がグルグル回っている感覚など、
その種類はさまざまだ。
はたして、そのすべてに抗めまい薬が有効なのだろうか。
この疑問を、日本めまい平衡医学会に所属する、なかじまクリニックの中島規幸院長に伺った。


【この記事の監修医師】
中島規幸先生(なかじまクリニック 院長)
昭和大学医学部卒業。獨協医科大学越谷病院耳鼻咽喉科入局、同局の助教も努める。
その後、東埼玉総合病院耳鼻咽喉科医長に就任。
2014年、埼玉県さいたま市になかじまクリニック開院。
2017年には医療法人三優会なかじまクリニック設立。
おもに首より上の領域を中心とした地域医療を提供し続けている。
医学博士、日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医、身体障害者福祉法第15条指定医。
日本めまい平衡医学会、日本耳鼻咽喉科学会ほか参加学会多数。


抗めまい薬は「船酔い防止」の薬だった
編集部
抗めまい薬は、すべてのめまいに有効なのでしょうか?


中島先生
いいえ。単にめまいと言っても、カゼをひいて熱のあるときとか、
心臓の不整脈などでフラフラっとするときとか、いろいろな場面・種類がありますよね。
したがって、抗めまい薬の効かないめまいもあります

編集部
どのようなめまいだと、抗めまい薬が有効なのでしょう?


中島先生
実は、それがわかっていないのです。
なぜ抗めまい薬がめまいに効くのかというメカニズム自体、解明されていません
国内で最も一般的な抗めまい薬として「メイロン」というお薬があるものの、
もともとは船酔い対策のお薬でした。
それが臨床的にめまいに効くことが明らかになり、
今では幅広く、どの科でも処方されています。

編集部
何だか、めまいのしてくる話です


中島先生
たしかにその通りで、現実と自分の認識との間にズレが生じると、めまいを感じます
例えば、停車している電車に乗っているとして、本当は隣のホームの電車が発車したのに、
自分のほうが動いているような感覚ってありますよね。
めまいは、神経障害や血行障害に限らず、ある種の情報に対しても生じるのです。


原因が特定できれば、投薬治療も可能
編集部
広範囲なめまいに対して、医学的な分類はされているのでしょうか?


中島先生
大きく分けると、中枢性めまいと末梢性めまいの2種類があります。
中枢性めまいは、脳や脳幹に原因がある病態です。
末梢性めまいは、内耳といった末端の部位に原因がある
もの。
ただし、一般の方では区別できないでしょう。

編集部
医院では正確な診断が可能なのですか?


中島先生
その場で完璧に全てを診断することは不可能です
このことは大きい病院に受診してもいえます。
急激に進行する脳梗塞もありますので。
診察はいくつもの細かな検査によって原因を特定していきます。
怖いのは脳の異常ですから、まず、中枢性めまいかどうかを確認します。
麻痺や意識障害がないか、しゃべりにくといった構音障害がないかどうか。
血圧、脈拍なども確認し、必要に応じてMRIによる画像診断などを用います。

これにより中枢性めまいではなく、末梢性めまいだということになったら、
眼振検査、聴力検査、重心動揺計によるバランスの検査など、
一つ一つ確認していくわけです。
眼振検査でも中枢性か末梢性かの判断をすることがあります。
常に中枢性めまいを疑いながら検査をします。

編集部
どのような症状だったら、専門医を受診すべきでしょう?


中島先生
怖いのは意識消失ですね。気付いたら倒れていたとか、直前の状態が思い出せないとか。
そのような場合は、心臓や脳といった重要な部分が関係しているかもしれませんので、
救急要請など早急に受診してください。
意識がしっかりしていて、めまいの収まりも早ければ、必ずしも受診の必要はありません

編集部
続いて、治療方法についても教えてください


中島先生
中枢性めまいの場合は入院が必要で、原因となる脳出血や脳梗塞などにより、
それぞれ対処していきます。
末梢性めまいは、三半規管によるめまい、前庭神経の炎症、
メニエール病のいずれかであることがほとんどです。
めまい以外の症状としては吐き気が多いので、その沈静化を目指します。

編集部
先生の医院では、抗めまい薬を使わないのですか?


中島先生
末梢性めまいには処方しますよ。実際、それで落ち着かれる方もいらっしゃいますから。
ただ、「メイロン」では効かないとなったときに、原因別のお薬を出します。
例えば、神経の活動を抑えるお薬などですね。
吐き気やふらつく感覚を抑える働きがあります。


老化とめまいの関係
編集部
めまいと年齢には、関係性があるのですか?


中島先生
あります。年をとると平衡を感じる細胞が減っていきますし、神経反応そのものも鈍くなります。
また、関節の可動域や筋肉量も落ちますよね。
ほか、生活習慣病による諸症状など、いろいろな要素が混ざってくるわけです。
したがって、内耳の失調によるものではないめまいが生じやすくなります。

編集部
原因が加齢にある場合、どうしようもないのでしょうか?


中島先生
リハビリが有効です。太極拳などのゆっくりした運動がお勧めなので、ぜひ、取り入れてみてください。
バランス感覚が養われます。
ほか、目をぱっぱと左右上下に早く動かすことで、空間認識力が鍛えられます。
自分がどのような環境にいるのかいち早くわかれば、
現実と認識のギャップも起こりにくくなるのです。

編集部
立ちくらみはどうすれば?


中島先生
循環器に起因していることが多いので、頻繁に起こすようなら循環器内科を受診してください。
もしかしたら不整脈や高血圧かもしれませんからね。

編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします


中島先生
めまいで悩んでいても、仕事などが忙しく、受診する気にならないのが現状ではないでしょうか。
めまいが一時的で、すぐ収まるようなら、それほど気にする必要はありません。
ただし、疲労は万病のもとです

一方、日常生活に支障をきたす意識喪失のような症状が現れたら、
すぐにでも医師の診断を受けてください。


編集部まとめ
抗めまい薬の正体には驚かされました。
ただし、抗めまい薬を否定するわけではなく、有効な場合もありえるということに留意しておきましょう。
何より大切なのは、自分のめまいの原因を正確に特定すること
もしかしたら重篤な疾患が隠れているかもしれませんので、
症状の軽重により、検査を受けてみてはいかがでしょうか。


医院情報
なかじまクリニック
電話番号 048-812-1600
住所 埼玉県さいたま市緑区美園四丁目18番地11
アクセス 埼玉高速鉄道「浦和美園駅」出口2(さいたまスタジアム方面)より徒歩2分
診療科目 耳鼻咽喉科 アレルギー科
URL http://www.nakajima-ent.com/
スポンサーサイト



気に入ったらシェア!

のぞみ
この記事を書いた人: のぞみ
<発症原因>
中学時にいたずらによる椅子引きで
尾骨を骨折する
原因不明の多彩な症状が現れ
寝たきり車椅子生活となる
ドクターショッピングを重ね
脳脊髄液減少症だと
診断確定したのは発症から10年後

<診断・検査・治療病院>
国際医療福祉大学熱海病院

<検査結果>
画像診断より
腰椎から複数の髄液ダダ漏れ
脳下垂・硬膜肥厚・静脈拡張
髄圧一桁・残存率一桁の所見あり
脳脊髄液減少症と診断確定

<再検査>
先進医療が実施され再検査の結果
胸椎からの髄液漏れ有り
診断基準に該当
脳脊髄液(漏出症)と診断確定

<病歴20年・治療後10年・男性>
ブラッドパッチ療法2回
アートセレブ(人工髄液)髄注1回

<治療経過>
発症から20年、治療から10年経過
診断前後の7年間は介助が必要な
寝たきり車椅子生活となりましたが
治療+自己流リハビリを重ねて
多彩な症状は消失しましたが
僅かな頭痛・倦怠感の残存症状があり
共存しながらも社会復帰に至りました
全完治まであと一歩です
新ガイドライン策定news(2018年12月~) (4)
ブラッドパッチ療法保険適用決定(2016年) (3)
┗  ブラッドパッチ療法保険適用 (2)
先進医療実施 診断基準(2012年) (1)
学校における脳脊髄液減少症(文部科学省) (1)
子どもの脳脊髄液減少症 (10)
起立性調節障害 (6)
体位性頻脈症候群(POTS) (5)
HSC(ハイリーセンシティブチャイルド) (3)
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン) (1)
障害年金 (9)
交通事故損害(書籍) (1)
自賠責保険 (2)
マイナンバーカード (1)
脳脊髄液減少症(news) (30)
脳脊髄液減少症(研究) (7)
脳脊髄液減少症(患者) (36)
脳脊髄液減少症(芸能人) (4)
脳脊髄液 (21)
新型コロナウイルス (37)
新型コロナウイルス後遺症 (5)
宇宙飛行士と脳脊髄液の関連 (9)
脳神経 (16)
慢性硬膜下血腫 (2)
医療news (33)
医療機器 (7)
整骨院・整体院・カイロプラクティック事故 (1)
書籍 (4)
健康機器 (1)
サプリメント・健康食品 (7)
医薬品news (20)
┣  薬剤性ジストニア (1)
┣  ベンゾジアゼピン系受容体作動薬 (4)
┣  ベンゾジアゼピン離脱症候群 (1)
┣  リリカ(鎮痛薬) プレガバリン (3)
┣  デパス(向精神薬) (2)
┣  レンドルミン(睡眠薬) (1)
┣  モーラステープ(光線過敏症) (1)
┗  タリージェ(疼痛治療薬) (2)
社会news (8)
朝日 健康・医療フォーラム2019 (4)
脳脊髄液減少症の問題点 (7)
厚生労働省認可病院の現状 (1)
患者の体験による発症原因と症状 (5)
検査方法(熱海病院の参考例) (1)
保存的療法(初期段階治療) (1)
国際医療福祉大学熱海病院にて診断確定 (3)
ブラッドパッチ治療後の安静期間と始動 (2)
┗  ブラッドパッチ治療後の腰痛 (1)
ブラッドパッチ治療後の症状 (24)
アートセレブ(人工髄液)1回治療 (5)
経過観察と苦悩 (35)
心の葛藤 (11)
経済的困難の苦悩 (3)
生活不活発病(廃用症候群) (2)
┗  介護用品が必要となった日常生活 (1)
リハビリ(前半) (14)
リハビリ(後半) (10)
リハビリのまとめ(完結) (1)
リハビリ+α (10)
社会復帰への第一歩 (1)
運動リハビリ(運動療法) (16)
┣  家事はリハビリに最適 (1)
┣  水中ウォーキングの注意点 (1)
┣  イメージトレーニング (1)
┣  体幹スロートレーニング (1)
┣  セロトニン分泌(リズム運動) (2)
┣  エンドルフィン分泌(音楽療法) (2)
┣  デュアルタスク(脳疲労) (1)
┣  体水分循環(頭痛・疲労倦怠感・むくみ) (1)
┣  インターバル速歩(脳疲労・疲労倦怠感) (1)
┣  スロージョギング (1)
┗  ヨガ・太極拳 (3)
サプリメントより食事内容(質)の大切さ (12)
┣  食事療法(アミノ酸・たんぱく質) (2)
┣  アミノ酸・炭酸水・クエン酸・ミネラル (2)
┣  腸内細菌(脳腸相関) (3)
┣  下痢(食事療法・運動) (2)
┣  イミダペプチド(抗疲労効果) (1)
┗  乾燥生姜(体の痛み・冷え症) (1)
糖質制限 (2)
口腔アレルギー症候群(OAS) (1)
サプリメント情報(脳脊髄液減少症) (4)
水分補給・脱水 (9)
カフェイン・アルコール (3)
五苓散の利水効果 (1)
パソプレッシンホルモン(尿量の調整) (1)
天気・気圧・湿度の影響 (8)
気象病・天気痛 (5)
花粉症 (4)
┣  光線過敏症 (1)
┗  寒暖差アレルギー (1)
化学物質過敏症・電磁波過敏症 (7)
慢性連日性頭痛・目の奥の痛み (9)
起立性頭痛 (2)
片頭痛 (8)
労作性頭痛 (1)
耳の冷えによる機能性頭痛 (1)
後頭部と耳の後ろが痛い大後頭神経痛 (1)
頭部アロディニア (2)
┗  頭部抜け毛・白髪・皮膚乾燥 (1)
ベル麻痺 (1)
石灰化上皮腫 (1)
自律神経 (5)
動悸・手の振るえ(振戦)チック症状  (2)
心臓・動脈硬化・スモールハート (1)
高血圧 (3)
微熱・悪寒・高熱 (1)
冷え性・体温調節機能・汗腺機能 (6)
疲労・倦怠感・易疲労 (5)
脳疲労・ブレインフォグ (9)
睡眠障害 (9)
睡眠相後退(前進)症候群 (1)
不眠・過眠・ナルコレプシー(オレキシン) (9)
むずむず脚症候群 (1)
高次脳・視空間認知力低下 (1)
めまい・吐き気・動悸 (4)
眼前暗黒感のめまい (1)
光過敏・複視・霧視・残像・視力低下 (2)
緑内障 (6)
加齢黄斑変性 (2)
目の不調は脳が原因 (12)
┣  眼瞼・顔面けいれん (1)
┣  眼球使用困難症 (2)
┣  中枢性羞明 (3)
┗  アーレン症候群 (2)
聴覚過敏・車酔いとめまい (1)
耳鳴り (4)
耳菅開放症 (2)
外リンパ瘻 (2)
メニエール病 「中耳加圧治療」 (2)
APD・聴覚情報処理障害 (1)
鼻詰まり (1)
味覚 (1)
嚥下障害 (1)
非歯原性歯痛 (1)
口内炎・ヘルペス・口角炎・味覚障害 (2)
歯肉炎・親知らず抜歯・ドライマウス (1)
顔のしびれ (1)
顎関節症・三叉神経痛・噛み締め (2)
慢性上咽頭炎・EAT(上咽頭擦過療法) (2)
咽頭痛・異物感・息苦しさ・期外収縮不整脈 (1)
リンパ扁桃腺の腫れ・下顎と首のしこり (1)
長引く咳・むせる咳・咳喘息との関連 (2)
甲状腺機能亢進症(別名バセドウ病) (1)
帯状疱疹 (1)
座位・起立・労作不耐・末梢神経障害 (1)
胸郭出口症候群 (3)
梨状筋症候群 (2)
頚椎症・ストレートネック (1)
肩・肩甲骨・背中・手足の痛み (4)
トゥレット症候群と不随意運動 (1)
血糖値上昇 (2)
反応性低血糖症 (1)
副腎疲労/副腎疲労症候群 (1)
IgG抗体検査に関する注意喚起 (1)
胃痛・胃液逆流・下痢 (1)
機能性ディスペプシア (2)
過敏性腸症候群(IBS) (2)
潰瘍性大腸炎(UC) (3)
頻尿・膀胱炎 (3)
┣  ED症状 (1)
┗  女性化乳房症(男性) (1)
無痛分娩・帝王切開(硬膜外麻酔) (4)
┣  月経前不快気分障害「PMDD」 (1)
┣  PTSDと腸内細菌 (1)
┗  HPVワクチン (1)
パニック障害 (1)
うつ病・抑うつ状態 (6)
経頭蓋磁場刺激法(TMS) (3)
反復経頭蓋磁気刺激(rTMS) (5)
経頭蓋直流刺激(tDCS) (1)
むち打ち症 (3)
高次脳機能障害 (6)
軽度外傷性脳損傷 (12)
外傷性脳損傷 (4)
遅発性脳障害 (1)
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 (55)
小児の慢性疲労症候群 (1)
カルニチン欠乏症 (2)
筋痛性脳脊髄炎/線維筋痛症 (42)
慢性疼痛 (10)
腰痛(慢性痛) (2)
神経障害性疼痛 (7)
複合性局所疼痛症候群(CRPS) (2)
神経疾患(脊磁計) (1)
脊髄刺激療法(SCS) (2)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS) (1)
強直性脊椎炎(AS) (10)
筋萎縮性側索硬化症(ALS) (3)
椎間板ヘルニア (1)
パーキンソン病 (3)
認知症・認知障害・アルツハイマー病 (8)
ヘルプマーク (3)
不定愁訴 (5)
インフルエンザ (1)
ドクターショッピング(一部のみ) (8)
コメント受付中断のお知らせ (2)
プライベート (5)
ひとりごと (4)
12月は自分の生き方を振り返る (4)
命とは生きるとは (6)
年末・年始の感謝とご挨拶 (12)
ごあいさつ (1)